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3Dレーザースキャナーをハザードマップ(防災マップ)制作に活用しよう!

台風の季節になり、水害や自然災害の多い季節となってきました。


こうした災害から身を守るために重要となるのが被災しやすい地域をまとめたハザードマップですが、このハザードマップの制作に3Dレーザースキャナーの測量データが活用されているのをご存知でしょうか?


今回の記事では3Dレーザースキャナーとハザードマップの関係についてご紹介します。


そもそもハザードマップとは?



ハザードマップ(防災マップ)を簡単に説明すると主に自治体が配布している地図で、自然災害が予測される区域の可視化をしたり、避難経路や避難場所をまとめて住民が避難するために必要となる防災情報をまとめています。


ちなみに国土地理院のサイトでは

「ハザードマップ」とは、一般的に「自然災害による被害の軽減や防災対策に使用する目的で、被災想定区域や避難場所・避難経路などの防災関係施設の位置などを表示した地図」とされています。

となっています。


また、ハザードマップは目的によって複数の種類が作られており、洪水、噴火、地震、津波、液状化被害といったものがあります。


日本は自然が豊かな反面、自然災害も多いのでハザードマップを活用して防災・減災に備えておくといざという時も安心です。



ハザードマップの制作に3Dレーザースキャナーの技術が!?


たとえば浸水被害の範囲を調べる場合、その土地の高さや地形といった情報が重要となります。


こうした情報を得るためには測量をして地形の様子を記録することが必要となりますが、従来の方法だと広大な範囲を調べるのに多くの時間と人員、そして費用がかかってしまう問題がありました。


そこで近年は3Dレーザースキャナーやスキャナーを搭載したドローンの活用が進められています。

現在の3Dレーザースキャナーは大規模な土木工事でも利用されているほど高精度となっており、正確な土地データの取得が可能です。


こうして得た地形データと過去の災害データや土地の成り立ち、地盤データなどを組み合わせることで現在制作されているような非常に高精度のハザードマップが生み出されています。



取得したデータはハザードマップ制作以外でも活躍しています


スキャンで得た土地データはおもに「点群データ」と呼ばれる頂点の位置情報を集めたデータの形式で出力されます。


この点群データの応用範囲は広く、マップ制作以外にもコンピューターシミュレーションや3Dモデル制作といった目的にも利用可能です。


水の流れをシミュレートし、災害予測に役立てたり、3Dプリンターで印刷して土地の模型を制作するといった応用もできます。


このように、一度データを集めてしまえばさまざまな用途で利用できるのも大きなメリットと言えるでしょう。


国土交通省が公開しているオンラインハザードマップ「重ねるハザードマップ」で情報を確認しよう



ハザードマップを見るには自治体で配布している紙の地図をもらう以外にも、国土交通省がハザードマップポータルサイトで公開している「重ねるハザードマップ」で確認する方法があります。


重ねるハザードマップでは全国のハザードマップを見られるほか、洪水と土砂災害のような複数の災害を組み合わせた災害情報を閲覧可能です。


ネットを通じて閲覧できるのも便利です。災害ニュースをみてちょっと気になった時にハザードマップを確認して、防災・減災に役立てましょう。



まとめ


3Dレーザースキャナーで取得できるデータは高いレベルで土地の再現ができるため、こうした自然災害の備えにも利用されています。


今回紹介した以外にも崖や山肌を定期的にスキャンして地形の変化を調べるといった事例もあります。

重ねるハザードマップを使えば家からでもさまざまな情報を確認できるので一度チェックしてみるのもオススメです。

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