
「3Dスキャナーを使ってみたいけど、その前にどんなメリットがあるのか知りたい!」と思っている事業者様も多いのではないでしょうか?
最近では3Dスキャナーについてメディアが取り上げることも増えたので、3Dスキャナーを業務に活かしたいという需要も拡大しています。
しかし、いざ調べようと思っても3Dスキャナーそのものに焦点を当てた情報が少なく困っているひとも多いかと思います。
そこで今回の記事では3Dスキャナー自体に焦点を当て解説します。
「3Dスキャナーのメリットをわかりやすく教えて」、「もっと基本的なことが知りたい」といった疑問をお持ちのかたはぜひ参考にしてみてください。
3Dスキャナーを導入するときにまず気になるのは「どんなメリットがあるのか?」ということだと思います。
簡単に分類すると、3Dスキャナーのメリットは
・3Dスキャンのメリット
・機器としての3Dスキャナーのメリット
の2つに大別できます。
3Dスキャンのメリット
点群データというシンプルだが応用性の高いデータを扱う
3Dスキャンで取得する「点群データ」と呼ばれるデータは縦・横・奥行きという3つの位置データを(x,y,z)座標として取得します。
点群つまり点の群れと呼ばれるくらい多くの点を集めることでどんなカタチでも精密にPC上で再現可能です。
点を集めてカタチを再現するというのがわかりにくい場合は、ブロックだけでビルや水族館を作れるマインクラフトのようなゲームをイメージするといいかもしれません。
数十万から数百万の点を集めて作る3Dドット絵が点群データと言えます。
デジタル化のメリットを受けられる
構造物をデータ化することでデジタル化のメリットを受けられます。
例えばデータを送って納品する電子納品であれば、印刷コピーや郵送、資料を保管する倉庫の維持といったものが必要なくなります。
また、建築分野であればCADデータの制作もかんたんに行えるので増改築などで便利です。
さらに、シミュレーションによる分析で、作業に取り掛かる前に検討を重ねることができれば「改築時にパイプ同士が干渉してしまった」、「入口が狭くて機材が入らない」といった基本的なミスを減らせたり、内装をバーチャルで比較してみるといったことも可能です。
さまざまなシミュレーション
上のトピックでも少し触れましたが、点群データを使ったシミュレーションはいろいろな場面で役立ちます。
防災シミュレーションで水の動きをより正確に再現したり、干渉チェックといった見落としがちなミスを減らす、映像制作のVFXに使うなど業種を問わず活用されています。
機器としての3Dスキャナーのメリット

3Dスキャナーが広がっているもう一つの理由は機器として扱いやすい点にあります。これが機器としての3Dスキャナーのメリットです。
具体的には
・軽くて持ち運びがしやすい
・スキャン1回の時間が短い
・設置が早い
・スマホアプリと連動して撮影でき、PCへの送信も簡単
・レンタルサービスもあるので低リスク、低コストで始められる
・地上設置型、ウェアラブルタイプ、ドローン搭載型など用途に合わせたスキャナーを選べる
といったものがあります。
例えばどんなに優秀な機械でも、一回の設置に数時間必要だったり、大きくて部屋に入らなければ使い所が限られてしまいます。
3Dスキャナは片手で持ち運べるサイズのものも多く、設置も三脚に固定するだけだったりするので非常に取り回しがよいです。
また、カメラのように設置できる地上設置型、背負って歩きながらスキャンできるウェアラブルタイプ、空から広範囲のスキャンを行えるドローン搭載タイプなど用途に応じた使い分けができるのもメリットです。
まとめ
3Dスキャナーのメリットについて、3Dスキャンと3Dスキャナー(機器)という2つの視点から解説させていただきました。
点群データの応用性の高さと3Dスキャナーの使いやすさのおかげで業界を問わず利用が広がっています。
次の記事では業種別の活用事例を紹介する予定なので、より具体的な活用事例に興味のある人はそちらも参考にしていただければ幸いです。
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