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医療分野でも3Dスキャナーの活用が広がっています。そのメリットや事例を解説!




3Dレーザースキャナーや点群データの活用というと土木工事やドローンを使った広範囲スキャンといったものをイメージしがちですが、実は医療分野のような人の健康にかかわる分野でも活用が進んでいるのをご存じでしょうか。


頭や手のカタチなど人のカタチは個人差が大きいため、3Dスキャンでその人の形状をしっかりと把握することは多くの医療現場で役立ちます。


今回の記事ではそんな医療分野と3Dレーザースキャナーを組み合わせた事例についてご紹介します。


正確にスキャンしたデータを使えば、一人ひとりにピッタリとフィットした機器を提供できる


顔の大きさや手足の長さ、歯並びなど人間の体は個人差が大きいです。


そのため、医師によるカタチの最終調整が必要となる場面もありますが、これがなかなか難しくピッタリとフィットさせるためには技量が重要となります。


しかし、経験豊富で調整のうまい医師もいれば、こうした調整が苦手な医師もおり、高水準の医療が受けられるかは住んでいる地域や病院に左右されてしまいます。


こうしたブレをなくし誰にでも高水準の医療を提供するために、日夜さまざまなテクノロジーが開発されており、医療向け3Dスキャナーや解析ソフトウェアもその一つです。



3D活用するメリット


医療✖️3Dの活用のメリットは以下のようなものがあります。


・どこにいても高水準の医療を受けられる

・詳細な形状データをもとに作成するのでフィットしやすい

・データをもとに機械でつくるので安価で早い

・3Dプリンタとの連携

・データをもとに事前のシミュレーションもできる


このように3Dを活用した医療には地域によらず高水準の医療が受けられる以外にもさまざまなメリットがあることがわかります。


たとえば、シミュレーションを作成して事前に治療の過程や結果がわかるというのは、治療を不安に思う患者さんにとってもうれしいのではないでしょうか。


医療✖️3Dの活用事例


歯や歯の被せ物


インプラントに使う人工歯や虫歯の治療に使う被せ物はほんの少しカタチが合わないだけでも大きな違和感を覚えるためストレスの原因となります。


従来の治療では型にとった形状をもとに技師が被せ物などを制作するのが多かったのですが、最終調整は歯科医師の技量に依存する部分が大きく不安定な部分もありました。


そうした問題を解決するために最近では3Dスキャナーで口のなかをスキャンし、それをもとによりその人にあったものを加工するところも増えています。


フィットしやすくなったことで、患者と歯科医師両方の負担軽減につながります。


また、スキャンデータをつかって3Dプリンターで人工歯をつくるといったことも可能なので、時短やコストカットにもつながることが期待されています。



歯列矯正・マウスピース


3Dテクノロジーは歯列矯正やスポーツ用マウスピースといった用途でも役立てられています。

歯並びは一人ひとり形が異なるうえ複雑な形をしているので、3Dスキャナーのように形状をそのままデータ化できる機械が活躍しやすい分野です。


3Dデータ化する大きなメリットとして、スキャンしたデータを使って治療のシミュレーションができるということがあります。


治療をはじめる前にこうしたシミュレーションで経過や治療後の歯並びを確認できることは、治療の内容を正確に理解することにつながるので安心して治療を受けやすくなる効果が期待できます。


また粘土による型とりをしなくて済むので、型をとるときの不快な経験をせずに済むのも利点でしょう。



補聴器・耳栓


耳を押し付けると耳紋と呼ばれる後が残ります。これは人によりカタチが違い、指紋と同じように個人を特定できるほど個性が現れるものとなっています。


耳のカタチは人によって千差万別なため、補聴器や耳栓など長時間つける必要のある機器ではフィット感が重要となります。


このような問題を解決するため3Dスキャナーで耳のカタチを計測し、オーダーメイドするサービスも増えています。


まとめ


医療分野で広がる3Dスキャンの活用事例についてご紹介しました。


このように一人ひとりに合った医療を提供するために最新テクノロジーが利用されています。


得られたデータはさまざまな応用が可能なので、3Dプリンターと組み合わせたり、シミュレーションに利用したりできるので活用はますます広がっていきそうですね。

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